2011年03月25日

幻の東京ワールド

2011年3月25日 午前11時。
本当なら今頃、関西空港から東京、代々木競技場へと向かっている頃だったと思う。
あの地震さえなければ。

東日本を襲った国内観測史上最大の地震は、その地震の揺れの凄まじさで倒壊したというより、
想定を遥かに越えた大津波と、そのあとに発生した大火事により壊滅的被害をもたらした。
TVに映し出された光景は、戦争で空爆を受けたかのごとく悲惨な瓦礫の山、もしくは、
何ひとつない、まるで更地のような、あるいは廃虚と化したゴーストタウンのようだった。
あの日、いつものように日常を生きていた尊い生命が一瞬に奪われてしまった。

根こそぎ大波にさらわれた、かけがえのない生命のそれぞれに、ささやかで、愛おしい日々の
営みがあったこと。美しい景観がそこにあったこと。目を覆うほどの惨状を前に、
それらを無くした哀しみは、あまりにも深い。

人も家も車も、建物も道路も家畜も、
この世に生まれて、まだその足で大地を踏みしめることもなかった乳児までも。
全てが嘘のように、消えてしまった。

さらに、
地震発生から程なくして福島第一原発の事故が起き、
被災地に追い討ちをかけるように言い様のない恐怖、不安をもたらしている。
この原発事故ほど、余計で、憤慨極まりないものもない。

放射性物質が漏れ出すことへの恐怖だけにとどまらず、
東電供給地域の輪番停電なるものも実施され、首都圏までも大混乱に陥った。

予定されていた各イベントも中止、自粛を余儀なくされたが、
東京開催のフィギュアスケート世界選手権も例外ではなかった。
これは、原発事故が発生したことによる、人体への危険を回避したもので、
地震が起きて以来、どうなることかと気をもんでいたが
14日に正式に延期が発表された。

東京ワールド。
私は、ある方のご厚意により観戦できることになった。
女子ショート。フリー。エキシビジョンの3DAYS。
入手困難だったチケットはもとより、遠方だということでホテルまで用意してもらっていた。
そう、
愛してやまない安藤選手に会えるはずだった。
「大好きな美姫ちゃん」と同じ時間をもつことができたはずだった。
一生忘れることのない宝物のような思い出ができるはずだったのだ。

幸せを目前にして断ち切られた無念。
これは、本来ならば胸のうちに留めておかなくてはならないもので、
こうして開陳することは許されることではないが、
ただ残念というような言葉では到底言い尽くせない思いが私の中で押さえきれないのだ。

今季のワールドはモスクワ開催が決定した。行けるはずもない遠い遠いモスクワで。
もしかすると来季は日本で、という有り難い話もあるようだが、私の気持ちはおさまらない。

来季、日本でワールドが開催されたとしても、安藤選手が出場する保証はない。
ファンの間では休養をとることは知られているし、仮に出場したとしても、
運良く観戦できたとしても、今回のような特別な、いわば奇跡のような機会など、
もうこの先二度とないだろう。

この胸の中のどうにもならない残念極まりない思いを、どこかに吐き出したくて
このブログに記している。
泣きたいけれど涙が出ないのは、
未来のある小さな生命まで消えてしまったことが、あまりに心に痛いからか。。。


posted by マキティ at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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