2009年08月05日

REQUIEM

ああ、何ということだ。
何が起こったというのだ。
今日も空には太陽が輝き、雲はゆっくりと流れ、
鳥は木漏れ日の中で楽しげに囀っているというのに、
あなただけがいなくなってしまった。

信じられない。
こんなことは起こるはずもない。
そうか、誰かが悪ふざけをしているのかもしれない、
そうでなければ私は夢をみているのだろう。

嘘だと思いたい、何かの間違いだと。


あなたは何処へいった。
あなたは今、何処にいる。

いつも一緒に歩いたこの道。
木枯らしに冷たくなった私の手を暖めてくれた大きな手は、
もう、ここにはない。
日が暮れるまで遊んだ広場。
夢中で追いかけたあの背中は、もう見えない。

昨日の優しい微笑みに、もういちど会いたい。


激しい雨が窓をたたく夜が恐い。
心臓の音だけが聞こえる深い深い闇の夜が恐い。
恐ろしくて心細くて、あなたを求めるけれど、         
暗闇の向こう側に、一筋の光さえ見えない。                    
                              
運命は何ゆえに愛する者たちを分かつのか。            
大切な人を奪って、満ち足りた時を引き裂いた、
私に絶望だけを残して。

どうして、こんなことになった。
どうして私はこんな想いをしなければならない。
誰が悪かった、何がいけなかった。
わからない、わからない、わからない、わからない。


肉体がいつか滅びさってしまうのならば、   
魂は何処へ向かっていくのだろう。
安息を求めて天へと旅立っていくのか。
そこに痛みや苦しみのない、
安らぎに満ちた世界が待っているのであれば、     
私は祈る。
どうか、私の愛する人を受け入れて下さいと。


厚い雲が空を覆いつくし、雷鳴が轟いても、
いつかはその雲の切れ間に、眩い光が射す。
やがて、夜空には星が姿を現し、
生まれたての朝が訪れる。

今日をはじめる朝の光に、静かに眼を開ければ、
全てを受けとめた新しい私に気づくだろう。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

PG の振り付けとは感じさせずに、
楽曲そのままを体現してみせた安藤美姫の「 REQUIEM 」。
そこには決められたエレメンツを、
教えられた通りにするだけのスケーターではない安藤選手の姿があった。


暗めの照明にピンスポットで浮かび上がった安藤選手の端正な顔立ちを
影が縁取る。神々しいほどの美しさだ。

Jr.時代の EX、恐らく「カルメン」だったと思うのだが、当時の、
無垢で恐いもの知らずの眼ぢからに、はっとさせられたことがあった。
「 REQUIEM 」では、
絶望の淵から幾度も這い上がってきた者だけが持つ、
凄みさえ漂わせるその眼に、哀しみや怒りが感じられた。
そう、観ているこちらが息苦しくなるほどの圧倒的な力で。

自信に満ちた、というと安藤選手は謙遜するかもしれないが、
少なくとも揺るぎない何かを得たようにみえたのだ。


心の奥底から湧き上がる感情。
それを演じきらせた、安藤選手のなかにある揺るぎない想い。

安藤美姫の「 REQUIEM 」は創られるべくして創られた、崇高な作品だといえる。

空高く、天へ捧げた祈りとして。

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2009年07月31日

How many Miki's face

このオフはメディアへの露出が多かった安藤選手。

5 月「はなまるマーケット」「東京フレンドパークU」
6 月 28 日「おしゃれイズム」
7 月 5 日「ジャンクスポーツ!」
7 月 20 日「トヨタ ECO スペシャル地球不思議大紀行 生命の海の謎を追え!」

この他にも「とくダネ!」「すぽると」「J スポ」等でのインタビュー、
さらには新聞、雑誌にもとり上げられていた。

今シーズンはオリンピックイヤーということもあり
安藤選手が有力な代表候補の一人であることは間違いないので
スポットライトの当たる機会が増えるのも当然だろう。

スポーツニュースのインタビューでは
控えめな言葉の中にも今季にかける確固たる想いが感じられ、
アスリート安藤美姫の底知れぬパワーを垣間見ることができる。

が、バラエティ番組に出演した時の安藤選手は、まったく違う印象で
毎回驚かされる。いや、驚かされるなんてものじゃない、
同一人物とは思えないほどの天然ぶりで、
わが目、わが耳を疑うくらいに面白いキャラクターの持ち主だ。

VOGUE 誌を飾った美人であるにもかかわらず、
高飛車な感じ、気取ったところがない。
自身にまつわるエピソードのひとつひとつを語るようすが実に面白い。

このオフ、最初に驚かされたのは 6 月の名古屋での 1 日警察署長のニュースだ。
ひとめ見て、黒っ!と思った。
警察の制服姿に日焼けした顔が妙にリアルで、
こんな婦警さんなら逮捕されたい、
などという見出しもネット上ではあったほどよく似合っていた。

この日焼けはアメリカのアパートにあるプールで、
トレーニングをしたためと「おしゃれイズム」で冗談っぽく暴露している。

同番組での安藤選手の気取りのないおしゃべりは
聴き手の上田晋也さんの絶妙な切り口により何度も爆笑を誘い、
他にも変顔をしてプリクラで撮ったものを披露したり、腹踊りをしてみせたり、
ワンワンサーカスでは無邪気に参加し、
普通の 21 歳の女の子の自然な表情を余すところなく見せてくれた。
憧れの人として速水もこみちさんが登場してからは終始恥ずかしそうで、
照れて紅くなった安藤選手の顔は何とも可愛らしかった。

また「ジャンクスポーツ!」での
名古屋名物(?)小倉トーストの映像をモニターで見つめる表情は
ショーウィンドウのスイーツをじっと見ている小さい子供を思わせ、
無垢であどけない少女のように愛らしい顔だった。

アスリートとして真摯な態度でインタビューに応える大人な安藤選手と
飾らない、素顔のままの人柄が可愛く魅力的な安藤選手。
この「振れ幅の大きさ」は、いったい何なのかと思ってしまう。


「 Bring 'In Da Noise, Bring 'In Da Funk 」で魅せた
ダンサブルな演技にモロゾフコーチは、
スローなパートでは sexy にと指導したという。
美人が挑発的な衣装で激しく舞えば、それだけで sexy な PG に仕上がるが、
まだまだ安藤選手には照れがあるように思う。
マリリン・モンローやマドンナにでもなったつもりで演じきれば、
どれほど sexy でカッコイイだろうか。
それがサマになるスケーターは安藤選手の他にはいないのだから。

もうひとつの EX ナンバー「 REQUIEM 」は
「 Noise & Funk 」とは対照的ともいえるほど荘厳な PG で
この魂のスケーティングについては機会を改めて触れたいと思うが、
安藤選手の天に祈りを捧げるような、あの顔は、
もう、とにかく、筆舌に尽くし難いほど美しい、とだけ今は云っておきたい。


これまでの経験がもたらした内なる叫びを吐き出すように表現した、
魂のこもった滑り、その神聖なまでの美しさ。
それとは真逆の、健康的なエロティシズム。
等身大の、飾らない、少女のような可愛らしさ。
ファンの想いを大切にし、常に周囲への気配りも忘れず、
日々努力を重ねるアスリートとしてのひたむきさ。
VOGUE 誌の企画でスケートレッスンをした際の、小さい子供に向けられた、
晩年のオードリー・ヘプバーンのような慈愛に満ちたまなざし。

どれもこれも安藤選手そのものなのに、その表情は何と多彩なことか。
表情、表現の幅の大きさは、アスリートとしてだけではなく、
アーティストとしても、またひとりの人間としても、
実に魅力的で、その一瞬一瞬の輝きにどんどん引き込まれてしまう。


これからもいろいろな「顔」を見せてくれるにちがいない安藤選手。
私たちファンは、そのつど驚かされ、その魅力の虜となるだろう。

今シーズンが終わる時、
最高の笑顔に輝いた安藤選手に会いたい。

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2009年06月23日

ラウンジ 安藤美姫 #220

「ファンの人の言葉はすごく力にもなるし、
スケートを辞めたいと思った時もネットを見てすごく元気になった。
アメリカには周りに日本人がいないので、
ラウンジを見て、けっこう淋しいのをしのいだこともあったし、
応援していただいてもっと頑張ろうっていう気持ちにもなった。
最近は毎日ラウンジを見てメッセージも書いている。ちょっとお楽しみな時間。」
(フィギュアスケート・オフィシャル応援ブック 2006 の 16 ページから引用)

これは安藤選手がトリノ・オリンピックに挑む少し前に、
フィギュアスケート通信の「ラウンジ」についてコメントしたもので、
後に、07 世界選手権での優勝インタビューにおいても、
応援するファンへの感謝の意のなかに「スケートのラウンジっていうサイト」
という言葉で表現している。

そのラウンジが 5 月 31 日夜、何の予告もなく閉じられ、
アクセスできなくなった。


私が遅いネットデビューでラウンジに初投稿したのは、
優勝インタビューから随分日にちも過ぎた 07 の秋のことだった。
スケートファンが集まる掲示板、
安藤選手への応援メッセージを書き込むためのスレッドに、
その辺りの流儀も知らないで、挨拶もなしにいきなり、
自分の想いをぶつけるような書き込みをしたのが最初だった。

そこは、以前から長く書き込みをしている古参の方々、
優勝インタビューで一気に知名度が上がり集まってきた方々、
そして私のような新参者まで、大勢の安藤選手ファンが集い、
閑散としている他のスレッドを横目に、
それぞれの想いを、キーボードを打つ指に託して文章に仕上げ、
安藤選手のために何かしら力になりたいと綴られた膨大な量のメッセージが
集結するところであった。

純粋な気持ちをストレートにぶつけたもの、
技術や採点の仕方まで詳しく解説されたもの、
また、単純に情報として投稿されてくるもの、
内容は多岐にわたり、時には投稿者同士が互いの意向にそわず
議論に発展しながら、それでも、安藤選手のためにとの想いだけは共有していた。

また、嫌がらせや誹謗などもあり、殺伐とした様になることもあったが、
安藤選手が幾多の試練を乗り越えてきたように、
真摯なファンの多くは、心ない言葉に荒らされても共有した想いを大切にした。

ラウンジは選手ごとにスレッドが立てられていたが、
冒頭で記したように、安藤選手自身が書き込みをすることもあり、
他の選手への投稿数に比べて格段に多かった。
220 にも及ぶ、ブッチギリのページ数で。

安藤選手は忙しい身でありながら、ファンとの交流を大切にし
ジュニアの頃から今年の 1 月 25 日まで、何度となく書き込みをしてきたのだ。
例え心のない言葉に自身が傷つこうとも、それをはるかに上回る、
数え切れないほどの愛情に満ちたメッセージを受け取るために。


サイトを管理する側は並々ならぬ気苦労も多かったと想像がつく。
どういう事情があって、突然閉鎖してしまったのかは判らないが、
あの場を長い間、提供してくれたことへの感謝の気持ちがあるだけで、
それ以上のことを求めたりするのはやめておこうと思う。

ラウンジが無くなって 3 週間程になるが、
誰かが、例えば自分のブログなりホームページなりで、
この話に触れたりはしていないのだろうか。
それとも私はタブーを冒してしまっているのだろうか。

このブログの過去の記事で「某掲示板」と称してラウンジのことに
言及したことがあった。(某巨大掲示板とは別)
今さらだが、触れてはならぬもの、の感があったのかもしれない。
けれど、もはや姿を消してしまったラウンジに「ああ、そうですか。サヨウナラ」
と、あっさり忘れてしまうことが私にはどうしてもできなかった。

ラウンジが姿を消したひとつの伏線として、
「 Miki Ando & Fans 」なる掲示板が出来て、そちらにファンが移ったことも
あるのかもしれない。
その他にもファンが集まって語り合うことのできる掲示板やその類のサイトは、
私が知らないだけで存在しているだろうし、
スケーターを応援しているファンは行き場所を完全に無くしたわけではない。

だが、ラウンジは単なる掲示板を越えた「何か」であった
と云えるのではないだろうか。
そこには、スケーターとファンとの確かな絆があった。
姿かたちは映っていなくとも、それはまるで想い出のアルバムのようなものでは
なかったか。

緊張で身体中が震えた時も、高揚して眠れなかった夜も、
共に流した涙も、唇をかみしめて耐えてきた悔しさも、弾けんばかりの笑顔も、
他愛ないひと時さえも、
そのすべてを愛おしみながら、帰らぬ時を刻みつけた大切な場所。

まだあどけなさの残る可愛らしい言葉で綴ってくれた安藤選手の
一瞬、一瞬の輝きで満ち溢れた大切な場所。


「ラウンジ」〜休憩室、社交室、憩いの場、くつろぐ事のできる空間。

WEB 上ではアクセスできなくなってしまったが、
私たちの心の中から、あの想い出のアルバムが消え去ることはないだろう。

スケーターとファンとの想いが紡ぎだした強い絆だけは、永久に消えはしない。

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2009年06月20日

赤と黒のフォトニュース

12 日発表された、バンクーバー五輪の代表選考基準によると、
男女各 3 枠のフィギュアは GP ファイナルで 3 位以内に入った日本人最上位者を
全日本選手権出場を条件に内定するとのこと。
さらに、12 月下旬の全日本優勝者は原則として選考され、
全日本 3 位以内、GP ファイナル進出者、全日本選手権終了時の
世界ランキング日本人上位 3 人を対象に総合的に判断され選ばれる。
また、過去に世界選手権 6 位以内の実績を持つ選手が
シーズン前半、怪我等で成績不振の場合は選考対象に加えられることもあるという。

このニュースが飛び込んできた時、
いよいよ 09-10 シーズンが始まるんだと実感した。
安藤選手には、是非とも五輪代表に選ばれてトリノの雪辱を果たして欲しい。


さて話は変わって、ドリーム・オン・アイス( DOI )が19〜21 日
新横浜スケートセンターにて行われている。
昨夜からネット上や TV、新聞でも話題になっているのが安藤選手のコスチュームだ。

真っ赤なブラトップに黒いミニスカート、黒革の手袋と黒いオーバーニー。
上半身を包むように身に纏っているのは背中部分が大きく開いた網目状の・・・・
これは何? 楔帷子(くさびかたびら)? 革の手袋は手甲のイメージ?
「Bring In 'Da Noise, Bring In 'Da Funk 」というタップ・ダンスの曲らしいので、
まさかその昔、忍者が防刃着として身につけていた楔帷子なんてことはない(笑)。
それにしても、なんと挑発的で sexy な衣装なのだろう。度肝を抜かれてしまった。
そしてこの姿が、安藤選手の抜群のスタイルを引き立てて、よく似合うものだから
フォトニュースはどれもこれも、一時、このカッコイイ安藤選手で満載だった。

今朝早く TV で少し映し出された、
ちょっぴり日焼けした健康的な笑顔の安藤選手は、活き活きと躍動感に溢れ、
充実したオフを過ごせたようであった。
元気そうで、何よりもそれが嬉しかった。

この DOI の模様は、TV 放映される予定だが、
ジャンプのキレもあり、スケーティングにも力を入れてきた、
となれば来週の土曜日が待ち遠しくてならない。

しばらくはショーが続く安藤選手。
体調と怪我にだけは気をつけて、観客との一体感を存分に楽しんで欲しいと思う。

posted by マキティ at 22:43| Comment(4) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月02日

My dream is your dreams coming true

09-10 シーズンの GP シリーズは、
第 2 戦ロシア杯と第 4 戦 NHK 杯にエントリーが決まった安藤選手。
今月には DOI、またその翌週にはアイスジュエリー 2009 にも
出演が予定されています。

今回はそんな安藤選手にオリジナルの Lyric を捧げます。


When I was down and out
I found a flower on crystal ice
It took my breath away
and gave me the power to live my life

Sometimes you look like a gorgeous rose
Sometimes you look like an elegant lily
and your smile is always look like a dandelion

You were standing still in a hard rain
Now the sun's gonna shine on you again

You cried so many times
You must hear the voices of someone you love
when you look up the sky
You're not all alone

Sometimes you dance like a cute girl
Sometimes you dance like a glamorous lady
and your smile is always holy like Madonna

You were standing still in the shadows
Now you're gonna catch the rainbow

I wanna do something for you

But I know all I can do is watching you with love
Only one thing I can do is praying for you

My dream is your dreams coming true



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2009年05月08日

TFPU〜「安藤おもしろい」

5 月 7 日、美姫ちゃん自ら番宣をしていた
フレンドパーク( Attraction of Tokyo Friend Park U)が放映されました。

控え室で、「フィギュア以外のスポーツはできないという情報ですが」と問われ、
「サッカーボールに乗ってコケます」と応えていた美姫ちゃん。
本当はスポーツ万能らしいのですが、ここはちょっと控えめでした。

1 st Attraction は WALL CRASH
これを 1 番してみたかったという美姫ちゃんでしたが、
収録のあった前々日に肩を痛めていたので、これをパス。
この日の仲間である織田選手、小塚選手、浅田選手に(特に織田選手の方を向いて)
「クリアしないと ちょっと怒るよ」と威圧的な発言がとび出し(笑)
おとなしくしていたのは控え室でだけだったことを早くもチラつかせていました。
参加しない美姫ちゃんはチクチクしてそうな、あの装備にはならずに、
もっぱら応援に徹していましたが、このアトラクション、
小塚選手の頑張りで幸先良く CLEAR 、金貨を 2 枚獲得しました。

2 nd Attraction は PHYSICAL MAIL
簡単な問題に対してまずひらがなで答えを打ち、
メールの時のように漢字に変換するというアトラクション。
2 人づつチャレンジするのですが、
入れ替わりのローテーションに 4 人の呼吸が試されるような、
ちょっとバタバタ感が可笑しく、織田選手いわく「しんどいコレ」でした。
ここでは美姫ちゃんの日頃のメールの達人ぶり?が発揮され、
またも CLEAR 、金貨を 1 枚 GET しました。

さて次は難関の 3 rd Attraction 、NEVER WIPE OUT!
シーソーに 2 人が乗り微妙なバランスでボールを操る、
見ているこちらまで身体が動いて力が入ってしまうアトラクションです。
血液型の同じ A A チームとして織田選手と組んだ美姫ちゃん。
初めに少し練習する場面で、右に動き左に動き、次も右に動くものと思い込み、
止まっている織田選手に激突(笑)。
その後、浅田選手との練習シーンでも、
副支配人の渡辺さんの号令は「右」だったのにもかかわらず、
何を思ったのか左にいったりと、天然パワーが炸裂していて爆笑させられました。
結局男子 2 人の頑張りで、ここも CLEAR 、金貨 1 枚。
全員が大喜びするなか、織田選手と小塚選手に「ありがとう」と
美姫ちゃんの小さな声が聞こえました。

4 th Attraction は ARCADE 5
美姫ちゃんは「口、大っきいんで大丈夫です」と吹き矢に挑戦し、これを成功。
次はどれに挑戦するかという場面で、
この辺まできてやっと支配人の関口さんと渡辺さんが、
「もしかして安藤さんがキャプテン?」と気づくも時既に遅しといった感じでした(笑)。
美姫ちゃんは「金貨も余ってるぽいかな・・」なんておねだり発言までする、
茶目っ気ぶりを見せてくれました。
織田選手がバスケをするところでは、「ま、好きにやって」
これには渡辺さんも「安藤、面白いな」とウケていました。
結局バスケは NG でしたが、「大丈夫」とフォローも忘れていません。
これが美姫ちゃんの気配りなんですね。
何や彼やといいながらも、ここも CLEAR で金貨 1 枚。

5 th Attraction 、FLASH SAURUS
点滅する光が動いていくのに合わせてジャンプするのですが、
ジャンプする 3 人が全員できないといけないので、ちょっとしたプレッシャー。
プレッシャーがまだそうでもない 2 番手でいくと云い切った美姫ちゃんに
またも「安藤、面白い」(笑)。
ここでも CLEAR で金貨は 2 枚獲得しました。

困難?なのが 6 th Attraction の QUIZ! BODY&BRAIN
美姫ちゃんへの問題は「渋谷にあるデパートといえば?」だったのですが、
「渋谷にあるデパートですかぁっ?!」と声も裏返るような勢いで
「 109 しか行かないっすよぉ!」などと反論(笑)。
おしとやかな美姫ちゃんは何処へいったの?状態で、
その快活ぶりが可笑しく微笑ましく、なんだか安心しました(笑)。
ですが残念なことに、このアトラクションは NOT CLEARED!!

最後 7 th Attraction は HYPER HOCKEY
美姫ちゃんは台をも揺るがす力の入りようでポイントを稼ぎ、ここは CLEAR
金貨を 2 枚 GET し、計 9 枚で BIG CHALENGE へ。

金貨を 9 本のダーツに替えてそれぞれ希望の商品を目指す、ここは腕の見せ所。
それぞれの希望した品というのが、
ノートパソコン、液晶テレビ、冷蔵庫であったのに対して美姫ちゃんはというと、
家族でいく温泉旅行。
一人だけ家電製品ではなく心に残るものを希望したところが美姫ちゃんらしいと
感じました。

フレンドパーク。とにかく面白さは最高でしたし、
美姫ちゃんの天然ぶり、茶目っ気ぶり、快活ぶりを存分に楽しませてもらえました。
そして美姫ちゃんと皆さんが楽しいひと時を過ごせたこと、
何よりも嬉しく思いました。

美姫ちゃん、素のあなたは面白い!
そして、あなたの笑顔はファンにとっての至宝、可愛いさは最高級ですねっ!

posted by マキティ at 23:20| Comment(6) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月21日

WTT 2009〜安藤美姫の本気

4 月 16 日〜19 日 東京・国立代々木競技場で
ISU 世界フィギュアスケート国別対抗戦 2009 が開催された。

国別対抗戦 World Team Trophy は 公式戦として初の団体戦になるのだが、
なにか今ひとつ この大会の趣旨が判らないまま、シーズンの最後の最後、
世界選手権のあとのイベントのように楽しく観戦できると思っていた。
実際、選手の皆さんは自国選手の登場のたびに歓声をあげてお祭り騒ぎのように
この大会をチームメイトと共に楽しんでいる様子だった。
将来的には、この団体戦がオリンピックの競技になる可能性もあると聞いているが、
安藤選手とそのファンにとっては
またまた涙なくしては観られない大会になってしまった。

安藤選手の SP は
3 Lz+3 Lo が回転不足の判定を受け、
スピンとスパイラルでも Lv 1 との厳しい評価もあったが、
世界選手権にピークをもっていったその後、ということを考えれば
素晴らしい出来であったと思う。
3 回転+2 回転に逃げずに 3 Lz+3 Lo に挑戦できたこと。
5 コンポーネンツが強化されたことに自身も納得しているようだった。
・・・・・・
女子の FS は、1 日をはさんだ 18 日夕方に行われた。
この日またしても安藤選手を
直前の 6 分間練習で転倒して右肩を外すというアクシデントが襲う。
気丈にも自分で、はめ直したらしいが思うようには滑れなかったはずだ。
それでも 6 分間練習の最後には 4 回転を着氷してみせたという。
演技の結果は、果敢に挑戦した 4 回転が 2 回転となり激しく転倒。
得意のルッツジャンプもシングルになり 3 T+2 Lo+2 Lo では回転不足をとられた。
だが、スピン、ステップ、スパイラルで Lv 3〜4 という評価を得、
順位こそ SP 2 位から 5 位と下げたが、
折れない気持ち、逃げない滑りは、もはや安藤選手の真骨頂のようにもなり、
最後まで気迫のこもった、観る者の心を揺さぶる見事な演技だった。
銀盤のうえの美しい勇者に私は、心からの喝采と惜しみない拍手を捧げたいと思う。


この大会も含め、今シーズンを振り返って、安藤選手は強くなったといわれる。
各メディアも。 一般のスケートファンも。 安藤選手自身も。

「オリンピックでアクシデントがあっても
気持ちを強くもって挑戦しなくてはいけない」
「少しずつスケートに対する気持ちが成長した
来季に向けて最高の演技ができるように 4 回転の練習をする」

本当の自分は「弱っちい」と云っていた安藤選手の試合後の言葉だ。

弱っちいはずの、本当は泣きそうになる、か細い心は、
人一倍多くの試練を経験し、紆余曲折を経て、否応なしに強くならざるを得なかった。
あまりの出来事、状況に、「強くなる」「対応する」ことを覚えたのだろう。
もちろん、安藤選手自ら強くなりたいと望んだからとも云えなくはないが。

状況に応じて強くなったのか、
自ら強くなりたいと切望したのか、
おそらくはその両方で、安藤選手の心は以前に比べて随分強くなったといえる。
しかし、こういう自分になりたい、ああいう自分になりたいと、
そう簡単に、人はなりたい自分に変われるものではない。
けれども、その人の気持ちひとつで、大きな決意で、変わることもできる。
「人は変われる」のだ。

よく、生まれつきの性格はなかなか変えられないと云うが、それは
決意が足りなかったからに過ぎない。本気で変わりたいと思っていなかっただけだ。
自分自身の心に誓い、一大決心で望めば「人は変われる」。
というより、本気になって求めたその瞬間には既に、なりたい自分に向けて
何かが変わり始めているはずだ。
ただ、長い人生の中で、こういう自分になりたいと本気で望む瞬間が
何度も何度も訪れるわけではない。

今はまだ精神的に成長過程にある安藤選手が、本気の瞬間、
すべてを超越した強さでもって大化けする瞬間は、まだもう少し先。
そう、来年の 2 月こそが、「安藤美姫の本気」を解き放つ正にその時であろう。


強くなったといわれる安藤選手。
いえいえ、まだまだ。その過程でしかありません、と私は密かに思っている。
バンクーバーで大化けして恐ろしい程の強さを魅せつけてくれるのを待っているから。




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2009年03月31日

安藤美姫の不死鳥伝説

ここ 1 ヶ月、何に焦点を絞って記事にすればいいのか迷いに迷った。
頭の中のキーワードは、次から次へと浮かんでは消えの繰り返しで、
結局、前回から今回まで大きく間隔が空いてしまった。
確信がないから決めかねる、迷いの構図にすっぽりハマってしまった 1 ヶ月だった。


2009 世界選手権( LA 開催 )女子 SP は日本時間 28 日早朝に行われた。
「 The Chairman's Waltz 」(映画「 SAYURI 」より)
冒頭の 3 Lz+3 Lo に手痛いダウングレードをとられるも、
その他のエレメンツには取りこぼしがなく、
チェンジフット・コンビネーションスピン、
スパイラルでは Lv 4 というほぼ完璧な演技。
なかでもステップは今や云い尽された感もあるが、
儚くも懸命に生きる花の芯の強さを、
女性らしい柔らかな腕の使い方と表情で情感たっぷりと表現してみせた。
静かな、少し暗いイメージさえある「 The Chairman's Waltz 」を
ここまで見事に表現できるのは安藤選手をおいて他にないだろう。

内なるものを表現するには、人としてそれ相当の経験がなければ難しいものだ。
技術面で壁に当たったり、思うように評価されないことくらいで、
外野は簡単に「試練」などと大袈裟に云うが、
そんなことはアスリートなら誰でも、多かれ少なかれ味わう洗礼のようなものだ。
だが本当の「試練」というのは、大舞台での惨敗や、
選手生命の存続に影響を及ぼすような大きな怪我などをいう。
そんな試練を、慟哭の暗い闇を、幾度となく乗り越えてきた安藤選手だからこそ
表現し得た「 The Chairman's Waltz 」であったと思う。
滑り終えた安藤選手の気品に満ちた穏やかな横顔は最高に美しかった。

翌 29 日(日本時間、午前)FS 。
前日の SP で 4 位につけた安藤選手の PG は「交響曲第 3 番オルガン付き」
3 Lo が回転不足になった以外は、すべてのジャンプを完璧にこなし、
スピン、スパイラル、ステップも Lv 3 〜Lv 4 を並べるノーミスの演技。
SP 同様、ステップでの気迫のこもった表情に引き込まれた。
何よりもジャンプには安定感が感じられた。
ヴァイオリンの旋律にのって、荘厳な楽曲に負けない圧巻の演技は、
最後のポーズをとり終えた時、
昨年の悔しかった想いを振り払うように少し涙を溜めた目で笑顔になった。
本当に嬉しそうな笑顔だった。

当初予定された 2 連続 3 回転と 4 回転は回避したが、
PCS では 5 項目中、3 項目で 8 点台という高い評価を得て、
FS の SCORE を 126.26 とし SB を出した。
結果、190.38 となり銅メダルを獲得し、表彰台に上ることができた。
今大会では来季のオリンピック出場枠がかかっていたのだが、
安藤選手は日本人代表としての重責を果たし、バンクーバーへの「 3 」を確保した。

さて。
今シーズン、改めてつくづく感じたことは PG における楽曲の重要性だ。
SP でいうとキム・ヨナ選手の「死の舞踏」
FS であれば浅田選手の「仮面舞踏会」などは、面白い CHOICE であったといえる。
音楽だけでも聴き応えがあり、観衆を味方につける。
judge に対してもまた然りで、演技だけではなく
楽曲もまた PG というひとつのパッケージで見た場合、非常に大切なのだ。
来季の安藤選手の PG がどうなるかが、興味深いところだが、
「 Bolero 」が今シーズンの EX 、ショーで見納めとなってしまうのは、
たいへん残念で、もったいないように思えてならない。


安藤選手が今季、大崩れすることなく、
GP ファイナルを除いた試合すべてで表彰台に立てたのは、
「日常の感情の浮き沈みをスケートに出さないこと」を心がけたからだという。
よく、心の弱さがリンクの上で出てしまうと口にしていたが、
感情を抑えて、心をコントロールできたから、安定した成績も残せたというのだ。
だが、こうも云っていた。
「滑っていて何も感じない」
「自分の心が見えて、それを演技にするのが生きがい」

私はこの言葉を聞いてから、ずっと考えていた。
安藤選手は今もまだ暗闇の中で、もがいているのではないかと。
「光」はまだ遠くにしか見えないのではないかと。

人は迷う。
迷いの中に光を見つけ出そうと懸命にもがく。もがき苦しむからこそ強く成長する。
この先、「迷いのない 1 年にしたい」とつぶやいた瞳の奥に、
不安と向き合いながら、闘いに挑む安藤選手の本当の強さを見たような気がした。


私は今季を、どん底から這い上がる「リハビリシーズン」と勝手ながら位置付けした。
そして、4 回転の練習が報われることと、
大きな怪我をせず無事にシーズンを過ごせることを願った。
結果、GPF でダウングレードをとられたとはいえ 4 回転を見事に着氷してみせた。
怪我はなかったとは残念ながら云えないが、
それに負けないトレーニングの成果もあった。

正念場である来シーズン。
さらに成長し続ける安藤選手の本物の「不死鳥伝説」を見たい。


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2009年03月29日

2009 世界選手権

2009 世界選手権( Los Angeles 開催 )安藤選手の結果

SP 64.12 で 4 位

3 Lz+3 Lo <
3 F
2 A
SpSq 4
FSSp 3
SlSt 3
CCoSp 4
LSp 2


FS 126.26 は 2 位

3 Lz+2 Lo
2 A+3 T
3 S
CCoSp 4
SpSq 4
3 Lo <
3 Lz
3 T+2 Lo+2 Lo
2 A
FSSp 3
SlSt 3
FCoSp 4

TOTAL SCORE 190.38 となり銅メダル獲得
2010 オリンピックの出場枠「 3 」を確保することに貢献した

詳細は後日に



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2009年02月18日

フィギュアスケーターへの敬意

最近、TV の視聴率が伸び悩んでいるらしい。
私自身はそれほど TV が好きなほうではないのだが、それでも以前と比べると、
見たいと思う TV 番組が減ってきているのは確かである。
なにも懐古趣味というのではないが、昔のほうが良い番組を作りたいという、
作る側の気概や想いのようなものが感じられたからに他ならない。

ある程度企画も出尽くして、なかなか新しいアイデアも出にくいのかもしれないが、
どのチャンネルを見ても似たような番組か、
今までにはなかったけれども、ただそれだけ、というような番組ばかりで面白くない。
ドラマひとつとっても、漫画が原作という作品がやたらと目につく。
もちろん漫画にも優れた作品はいくらでもあるだろうから
全面的に否定しているのではなく、TV 化に際しての作り方が安易というか、
こうも溢れかえってくると短絡的に企画しているように感じるのだ。

過去に高視聴率を取った番組をパターン化し、
それがなぞらえているばかりでは見るほうも飽きてきて当然である。
TV が娯楽の主流だった時代なら、それでも視聴率は取れたかもしれないが、
いまや CS やケーブル TV は多チャンネル化し、インターネットでも
動画や番組は配信されている。視聴者の選択肢は格段に増えているのだ。
ところが、地上波民放各局は広告収入の激減から、経費削減だの、
大物タレントのリストラだのと制作費を削ることばかりに躍起になっている。
それでは質の良い番組などできるはずもない。

そもそも、それ以前にもっと早く気づくべきことがあるのではないか。
過剰な、それも不必要な演出にウンザリしている視聴者が増えていることに。

フィギュアスケートの試合の中継に出てくるタレントに、
スケートに対する見識や愛情はあるのだろうか。
大相撲の番組にデーモン小暮氏が出演するのは納得がいく。
デーモン氏は長年にわたって相撲への深い愛情をもち、
尚且つ豊富な見識を持っているからだ。
だがゲストと称して番組の宣伝のためにタレントが出演したりするのはいただけない。
彼や彼女へのインタビューが選手に対してのそれをカットしてオンエアされては
納得のしようもない。

また、野球やラグビー、格闘技などは正に対決し勝敗を決めるスポーツだ。
だがフィギュアスケートは、結果的に順位がついてしまうとはいえ
優勝者以外の選手が敗者というわけではない。
それなのに勝敗のみをクローズアップし、対決ムードを煽る。
優勝争いに絡んでいない選手はまるで無視するかのようだ。
選手に対しての敬意がまるで感じられない。


と、制作者側への不満を述べたが、
本当のところ、視聴者側にも問題があると感じてしまうのは私だけではないだろう。

フィギュアスケートは「勝敗だけがすべて」ではない。
選手それぞれの技量はもちろん、
衣装や音楽、それらを総合した芸術としての楽しみ方がある。
もっと云えば選手の個性やそれまでのドラマ等も合わせて見処はたくさんあるはずだ。
にも拘わらず、誰が優勝するのかと、そのことばかりに関心が傾く視聴者が
増加しているのだとすれば、こちらも短絡的と云わざるを得ないだろう。

「勝つ」ことにしか興味をもてなくなってしまった視聴者にこそ、
本来のフィギュアスケートの楽しみ方を思い出して欲しい。

選手一人ひとりのドラマに愛情をもち見守るように観戦、鑑賞していきたいものである。


来月、世界選手権が開催される。
安藤選手はもちろん、出場するすべての選手がどんな想いでその日を迎えたのか、
勝敗だけではなく、そのことも念頭においたうえで番組作りをして欲しいと思う。



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2009年02月05日

人間・安藤美姫

今日の生活において、CG による映像を目にしない日はない。
その分野の知識は欠片もないが、そもそも CG(コンピューターグラフィックス)とは、
コンピューターを用いて描いた画像や動画のことだというのは、誰でも知っている。

20 年ほど前になるが、グラフィックデザインをしている人間に
「コンピューター処理された画は好きではない」と話したら、
「高い技術での画像を見たことがないからだ」と一蹴されたことがあった。
それからというもの、自分の固定観念を取り払うべく、
CG による優れた作品に親しむよう心がけた。

確かに CG によって描かれた画像は色彩も鮮やかで非常に綺麗である。
映画などでは、滑らかな動きを施したリアルな映像に驚愕する。
実際の撮影セットに頼ることなく非現実的な世界をも楽しむことができる。
さらに今となっては当たり前のように、
実写による映像にもコンピューターによって処理、調整がされていて、
日常的に CG による作品を目にするようになっている。

高い技術による、より綺麗なもの、よりリアルなもの。
まさにそれは驚異の世界であるといえる。

だがそこに、
血の通った生命の鼓動や暖かなぬくもりを感じることはない。

子供の頃、授業中に描いた画が子供二科展で入賞して
新聞の片隅に載ったことがあって、母親に連れられて美術館に何度か足を運んだ。
大人になってからも、数回だが美術館で絵画を鑑賞する機会に恵まれた。
そこで目にしたものが私に語りかけた、いや、なにかを訴えてきたような
不思議な感覚が、遠い記憶の中で忘れられずにいる。

作者が描きたかった想い。
想いという言葉だけでは語り尽くすこともできない「情熱」がほとばしっていたのか。
触れば伝わりそうなぬくもり、息づかい、誘うがままの甘美な香りさえも感じ、
息苦しいほどの「生命の鼓動」に、身体全体が包まれたような感動を覚えたのだった。

作者は、それぞれの作品を生み出すにあたって、
どれほど心血を注いで、数知れぬ苦労の末に完成させたのであろうか。

カンバスに向かってただひたすらに、生命を吹き込んだのだ。
情熱を絵筆に託して。


話は変わるが、音楽好きの私にも、どうしても受け入れられない「音」がある。
それは、リズムマシン、あるいはコンピューターでプログラミングされたビートや
シンセサイザーの音である。
今はサンプリングという技術によって、生の音をコンピューターに取り込み、
それを自由自在に操ることができる。
犬や猫の声でメロディラインを奏でている曲を CM で耳にされたことはないだろうか。
あれがサンプリングである。
本物の犬や猫を歌えるように訓練したわけではない。

また、ドラムの音をサンプリングして鳴らすと、ちょっと聴いただけでは
人間が叩いているのかと思ってしまうほどである。
だが、すぐに違和感を覚える。あまりにも正確すぎるのだ。
人間は全く同じ強さで叩いているつもりでも、厳密にいえば毎回、微妙に違う。
完璧に同じ音というのは2度と出せないと云っていいだろう。
サンプリングは1つの同じ音(音源)を繰り返すので、
正確さは人間とは比べ物にならない。
ドラマーは、正確なビートを刻めるように日々練習を重ねるのだから、
それで良さそうなものだが、やはり人間とコンピューターとでは何かが違う。
ドラムといえど、曲に合わせて緩急や強弱をつけ、他のメロディを奏でる楽器や
ヴォーカルの感情表現を助けている。
曲のリズムのジャストのタイミングよりもほんの僅か、早いか遅いかで、
ドライブ感を出したり、重い感じにしたりすることができる。
それは、乱暴に云ってしまえば音の「バラツキ」なのだが、
この「バラツキ」こそ、その人独特の持ち味となり、感情も表現し得るのだろう。

いずれそういうこともプログラミングできるようになるかもしれないが、
コンピューターに個々がもつ感情表現まではできるとは思えない。
ないものは表現のしようがないからだ。


高い技術を駆使して創り上げた綺麗なもの、正確なものよりも、
その時々で変わる個のもつ感情表現の面白さ、
あるいは血の通った生命の鼓動や暖かなぬくもりに、どうしようもなく惹かれる。
そこに数え切れない苦労の跡や、日々の生々しいまでの痛みさえも感じるからだ。

フィギュアスケートにも同じことが云える。
優れた身体能力をさらに練習で磨き上げて難度の高い技を織り込んだ演技には、
驚嘆することはあっても、それだけでは感動を覚えることはない。

身体能力の高さを存分に活かした演技なら、
確かに見事ではあるし、ずいぶん綺麗なものを観せてもらった気分になるだろう。
また、いつ観ても同じ、計ったように確実な演技だったとしたら、
安心して観ていることもできるだろう。

けれど、もしもそれだけならば、私がフィギュアスケートに観たいのは、
綺麗なだけの人形や高性能な精密機器、コンピューターではないと云いたい。

安藤選手に心が惹かれるのは、
その演技のなかに高い技術をもってして創り上げたものだけではない、
人間らしさに溢れたものを感じるからだ。「人間」そのものと云っていい。
だからそこに「芸術」の息吹きを感じるのかもしれない。

安藤選手を襲った悲しみ、痛みは、胸の奥深くに隠され、
それが憂いとなって銀盤を削る氷の煌めきさえ、彼女の涙のようにみえる。
悲しみを内に秘めた翳りのある表情は、この世のものとは思えないほど美しい。
また、挑発的で、射るような眼差しには燃えるような情熱を感じる。
熱い血潮から湧きあがるように昂ぶる想いが、観る者の心を惹き込む。

人形やコンピューターにはとうてい表現できない人間味溢れる演技、
まざまざと生命の鼓動を観せてくれるのが、安藤選手なのだ。

だがここに1つ、ある疑問を感じずにはいられない。

数知れぬ悲しみと痛みを胸の内に秘めた安藤選手の演技に、
人間らしい感情や生命の鼓動を感じ、魂が揺さぶられるような感動を覚えている私は、
安藤選手にエールを送り、また何より彼女の幸せを願っているはずではなかったか。
安藤選手の演技に感動するのは、彼女のなかに悲しみや痛みがあるからなのか。

その答えは安藤選手の未来におのずと出されるだろう。
未来を信じているから、
彼女のいくつもの涙を分かち合うように観ているのだ。


〜悲しみと痛みを知っている者にこそ、最高の喜びが待っている〜




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2009年01月22日

目には見えないものに〜

科学の力によって、私たち人間の暮らしは、ずいぶん便利になりました。
この 10〜20 年だけを見ても、飛躍的な進歩を遂げていると云えるでしょう。
しかし、これをこうすればこうなる、ということを発見しただけで、
「無」から何かを作り出せるようになったわけではありません。
もともと地球上にあったものを利用しているだけです。
人間にわかっているのは、この世の成り立ちや仕組みの、ほんの一部に過ぎません。

科学で証明できない物事は頭から否定するような、傲慢な態度をとる人もいますが、
例えば、そういう人達は今まで何かに祈ったことはないのでしょうか?
お墓参りに行ったことがないのでしょうか?
験を担いだことはないのでしょうか?
これらは、もっともらしい理屈でお茶を濁されていますが、
科学的な根拠、あるいはこれらによる影響や効果等、証明されたものではありません。
にも拘わらず、多くの人がそういう行為をしているのです。
人智を越えた何か大きな力、エネルギーのようなものの存在を100%否定することが
できないからだと思います。

大昔から人はその「目に見えない力」があることを知っていて、
それを「神」と呼んで崇め、畏怖の念を抱いていたのではないでしょうか?

ある意味において、科学と対極の位置にあるのが信仰や宗教で、
日本では八百万(やおよろず)の神々がいると云われていますが、
神様は一人だけ、という宗教もあります。
教えも様々ですし、この世の成り立ちや、あの世の様子も、宗教ごとに違います。
どの宗教も、人々を救うために生まれてきたはずです。
しかし悲しいことに、争いごとや、戦争の原因になることがあるのも事実です。

また、言葉にもなんらかのエネルギー(言霊)があると言われています。
愛でるような言葉をかけながら育てた植物はよく育ちますが、
罵詈雑言を浴びせていると、他の条件は全く同じでも枯れてしまうそうです。
これは言葉のエネルギーだけではなく、植物にも感情があることがわかってきたので、
そのせいかもしれませんが。
言霊の存在を否定してしまうと、応援や声援はあまり意味がない、ということに
なってしまうでしょう。

と、言霊のもつ力や、「目には見えない力=神」を肯定したいがための強引な前置きを
してしまいましたが、 私は、無宗教です。
お宮参りや七五三の時には神社へ連れられ、挙式は教会で行うという、
良く云えば何ものにも囚われない、悪く云えば節操のない人間です。
もっと云うと普段は、信仰、はたまた霊能力や超能力(予言、占いの類)等を
積極的に信じて何らかの行動を起こすということはありません。
信じても、祈っても、どうしようもない現実があるからです。
理不尽なこと、許し難いことが後を絶たないからです。
だからといって「目には見えない力=神」を否定するのではなく、
そういう大きな力の前には、人間の無力を感じてしまう、ということが云いたいのです。

私という、ちっぽけで在りきたりな人間。
とてつもなく大きな目には見えない力の前に、自分の無力さを思い知らされるのです。

どんなに大切に想っていても、自分は何にもしてあげられないんだと・・・・。



それでも。

美姫ちゃんの力になりたい、何としてでも苦境から救ってあげたい。
降りかかる試練、不運を取り除きたい、そう届けられるものなら、
人智を越えたエネルギーのような大きな力に全身全霊を込めてこの想いを届けたい。

美姫ちゃんのスケート人生が成功するなら、
美姫ちゃん自身の人生そのものが幸せになるなら、
私は自分の寿命がちょっとくらい短くなってもいいとさえ思う。



自分の力ではどうしようもない時、
信じる信じないに拘わらず、目に見えない力に頼ってしまうものだと云いますが、
すべての真実、すべての真理は、さて置き。
「美姫ちゃんのためなら」という想いだけは、この胸のなかに確固たる姿で存在します。
そして、目には見えない力に入魂の愛で届けるべく、
今年も美姫ちゃんを応援していこうと思っています。

posted by マキティ at 17:25| Comment(8) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日

安藤美姫は強くなる

2003 年 12 月、前日の SP で 2 位につけた安藤選手が
FS では 4 回転に成功して逆転の初優勝を飾った長野ビッグハットが
今年の全日本選手権の舞台となった。

先日のグランプリファイナルでは 4 回転サルコウに挑み見事に着氷するも
回転不足をとられ得点は伸びなかったが、
確かな手応えを掴んで臨んだ今大会であった。
27 日の練習ではジャンプの調子も良く、想い入れの深い長野の地で
5 年前の逆転優勝の再現を期待したファンも多かったはずだ。
しかし、
FS 、第 4 グループの 6 分間練習でまたしても不運が安藤選手を襲った。
各選手が最終チェックをする緊迫した空気のなか、
村主選手の進路上を安藤選手が後ろ向きに滑走していた。
とっさの出来事に避けられなかったのか、
そのまま衝突して両者とも激しく転倒した。
村主選手は瞬間の痛みだけですんだようだが、
安藤選手は怪我を負ったのか、脚をかばうようにしながら
明らかに狼狽したようすだった。
その後、ジャンプを試みるが脚に不安を抱えた状態で、
練習時間を少し残し、早めにリンクから引き上げたのだった。

不意を襲った衝突事故は、
この大会に向けて集中してきた心にも傷を負わせた。
村主選手にも、安藤選手にも。

安藤選手の演技は、終盤 1 つ転倒こそあったが、
大きく崩れることのない気迫に満ちたもので、
何が何でも次の舞台に繋いでみせるという強い想いが感じられた。
そして、 見事に滑りきった。
TV を観ながら私は泣いた。
あまりの出来事を目の当たりにして、
何故こうも安藤選手には悲劇がつきまとうのかと、ただただ嘆いた。
だが、いつもなら涙が尾をひいて、
あのアクシデントさえなければ、4 回転を成功させて
優勝できたかもしれないと悔しい想いが頭を支配していたであろう私が、
まったく違う感覚を覚えたのだ。

試合直後のインタビューで
「不安な気持ちで臨んでしまった」
と反省の言葉を口にしていた。
試合直前に思いもよらぬ怪我を負っても、左右されない精神力で
FS に向かいたかった、と安藤選手本人は思っているようだが、
痛みと不安のなかで大崩れすることなく、よくぞ滑りきったと思う。
また、Sportsnavi のコラムで
神様からご褒美がもらえるとしたらという問いに、
「自分を信じる気持ちを持たせて欲しい」と応えているのを目にした。
自分を信じる強い気持ち。
アスリートとしての大切なものが今はまだ備わっていない、
あるいは、「自分を信じる」ことができない、というのだ。
できないもの、足りないものに、はっきりと気づいているのであれば、
精神的な強さにもまだまだ伸びしろがあると云えるのではないか。

トリノオリンピックでの惨敗は
「しーちゃんと同じやつ獲りたい」の想いを心に刻み、
06 全日本では、肩の痛みに耐えぬいたからこそ
翌年の世界選手権で優勝することができた。
今年 3 月世界選手権での途中棄権からは、
故障と向き合ったからこそのスケートへの強い想いで這い上がってきた。
今回の全日本も右脚の痛みと闘いながらも、
結果 3 位を死守して、来年 LA での世界選手権の切符を手に入れた。

安藤選手はどんな状況に追い込まれても、必ず何かを掴む。
ひとつひとつ、本当に不器用なまでにゆっくりとした歩みではあるが、
確実に大きく成長し続けている。
どん底からリンクへと何度も何度も帰ってきてくれるのだ。
心を揺さぶる鮮やかな復活劇となって。


私は確信している。


安藤選手はこれからもっと強くなる。



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2008年12月21日

安藤美姫の支えになりたい

21 歳になった 18 日の深夜(正確には 19 日 00:10 〜)
「すぽると」で「安藤美姫 再び輝くために」が放送された。

インタビュー中、スケートに対して
「好きなだけではやっていけない。好きなだけでやっていたいけど」
という言葉があった。
美貌と才能に恵まれ、フィギュアスケートの世界で
今日まで生きてきた選手の正直な、しかしながら考えさせられる言葉だった。

好きなことで、好きな道で自分の存在価値を求め、結果、
それを実感できれば、これほど幸せなことはないであろう。
だが、ただ好きなだけでは誰も、何も成し得ないことは
頭の中で理解はできていても、人がそのことを忘れてしまっているのも事実だ。

憧憬と羨望のまなざしを集めたその裏側には、
それと引き換えに失わざるを得なかったものも、
人知れず涙した苦悩も、たゆまぬ努力も、
期待されるが故の計り知れない重圧があることも、決して忘れてはならない。

某掲示板で、こんな書き込みがあった。
「重荷を軽くしてあげたい。
 日本の片隅でこじんまりと応援している気持ちが何かしらの力になれば」
慎ましい想いが私の胸を打った。

そもそもファンというのは、熱心な支持者や愛好者、fanatic の短縮形をいう。
応援するあまり熱狂的、狂信的なまでに頭に血が上り、
ストーカーまがいな行動をとる者は問題外として
選手の心情や状況を考えもしないでサインを求めたり、
記念撮影を強要したりなど、無神経なファンが少なからずいるようだ。
また愛情も度が過ぎると、ああして欲しい、こうして欲しいと意見を押しつけたり、
自分の理想の型に、はめようとさえする。
その結果、掲示板などで、それぞれの見解の相違から
選手の気持ちそっちのけの言い争いにまで発展してしまったりもする。
期待をしてしまう気持ちは判らなくもないが、
どんな時でも選手の気持ち以上に大切なものはないのだ。

「好きなだけではやっていけない」
期待され結果を求められる選手の重圧を少しでも軽減できるよう、
励みとなって、それを力に変えられるよう、応援する側は心がけなくてはならない。

日本の片隅で、安藤選手のために支えになりたいという慎ましくも
衷心からの想いこそが本来のファンのあるべき姿だと思う。


ファンが、応援という形で間接的に選手を支えているのだとすれば、
選手の身近で、直接支えている方達もいる。
選手のご家族やコーチ、トレーナーの存在はいうまでもなく、
練習場となるリンクのスタッフの方々、関係企業など、枚挙に暇がない。
そして、あまりにも当たり前すぎて見過ごされがちなのが、
スケート靴の職人の方達である。

スポーツ関係の仕事をしている知人によると、
12 月 25 日に発売される「Number 719 号」に特別企画として
別冊「もうひとつの物語り」が入るそうだ。
記事のテーマは「安藤美姫を支える力」というもので、
スケート靴に関する内容ということだが、
別冊の表紙と巻頭記事には安藤選手の写真が掲載されるという。
全日本選手権開催日でもある 25 日を楽しみに待ちたいと思う。



ファンとして、
選手を支えたいという想いは決して傲慢であってはならない。
このことを忘れないようにしよう。

「好きなだけではやっていけない」
例えそうであっても、
「好きだからやっていける」そんな安藤選手でいられるために。


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2008年12月18日

Miki’s 21st BIRTHDAY

sagittaius.jpg          

氷上に咲いた一輪の花は
眩しい陽の光を 優しく包む雨を
揺るぎなく根ざす力に変えて
観る者の心を魅惑の世界へといざなう

香りたつ花びらが舞い上がるように
煌めく氷を散りばめながら
銀盤に魂の叫びを刻み続ける

可憐な花が誇らしげに満開を告げるときまで
もしも暗闇ならば その道を照らす星達となって
涙も微笑みも分かち合いたい















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2008年12月14日

4 回転に挑んだ安藤美姫に捧ぐ

手を叩いて自らを祝福した。
美しいスケーターは控えめなガッツポーズをした後、
両手で顔を覆って喜びに目を潤ませた。


冒頭のジャンプ、リンクに描いた軌道は「もしや」と予感させた。
1. 2.. 3.. 4....崩れることなく着氷したそれは、
解説者がトリプルサルコウと口にしたほど軽やかに決まった
4 回転サルコウだった。

そのあとのフリップジャンプは着氷で体勢が崩れるも、
ダブルアクセルからのコンビネーション、スピン、スパイラルと
綺麗に決めてみせた。
後半、ルッツからのコンビネーションを含めた 4 つのジャンプも
次々と決めていき、
終盤のステップ、スピンも大きなミスなく滑り終えた。

結果は 4 回転をはじめとする いくつかのジャンプで回転不足をとられ、
得点は伸びなかったが、
5 年ぶりに公式試合で 4 回転サルコウを見事に着氷してみせたのだ。

フリーの曲目を『交響曲第 3 番オルガンつき』に変更。
韓国入り前には右肩を痛め、充分な滑り込みが出来なかったにも拘わらず、
7 つのジャンプ要素すべてを転倒することなく滑り終えたのだった。
しかし、この偉業をメディアが大きく取り上げることはなかった。

GP シリーズ前、
『すべての試合で 4 回転を入れていくつもりで練習している』と、
公言したとはいうものの、
安藤選手に向けられる興味はそれだけか、と思われるほど
マスコミの扱いは冷たいものだった。

当時 14 歳の少女が、Jr.GPF で女子選手として初めての 4 回転を
跳んだ時から 6 年。
誰も挑戦すらしなかった 4 回転に安藤選手自ら果敢に挑んだことや
回転不足とはいえ着氷したことは大きな歴史的 1 歩であったにも拘わらず、
生中継に近いかたちの TV 放送は、
賛辞を贈るどころか、何事もなかったかのように あっけなく終わった。

シーズン途中で PG を変更することは、よくあることかもしれないが、
じっくり取り組めるだけの時間があったとは思えない。
まして 直前には右肩を痛めた、最悪の状態。
もしこれが他の選手であったら、
男子さえ難しいとされる 4 回転を含め、ディダクションなく滑り終えたであろうか。

4 回転に挑んだ安藤選手の満足そうな顔を見た時、
そしてそれが得点と順位には結びつかずに、
静かにキス&クライを後にした、切ないほどに美しい姿を見た時に、
云いようのない想いが胸をしめつけた。

フリープロトコルを見ると、
『4S』の左側に『<』マークがついている。
その他のジャンプにも回転不足を示す『<』マークがついているが、
『4S』についた忌々しい『<』を 私は
頭の中の消しゴムで泣きながら消した。



不死鳥は自ら火口に身を投げて灰の中から何度も甦るという。

安藤選手には、どんなに厳しい状況、逆風の中であっても何度も何度も甦って
どこまでも高く羽ばたいて欲しい。
燃える魂を内に秘めた美しいスケーターが目指す至高の世界へと。

Miki Ando is Phoenix. Spread your wings and fly away !

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2008年12月09日

GP ファイナル〜空に想う

GP ファイナル進出が決まってシニアとしては 4 度目の参戦となります

過去の成績は 04 北京で 4 位 
05 東京大会 4 位 
06 サンクト・ペテルブルク(ロシア)では体調不良のため 5 位でした
昨年はNHK 杯の不調によりファイナルへの出場ならず
結果 1 度も表彰台に上がっていません

今季こそ 3 位以上の成績をとの声はありますが
個人的には得点や順位よりも
4 回転の練習が報われることを期待しています
何よりも 怪我などのアクシデントのない状況で
美姫ちゃん自身が満足できる結果になるよう祈るばかりです


Sportiva 1 月号の青嶋ひろのさんの記事や 
WFS No.35 に掲載された美姫ちゃんのインタビューを拝見しましたが
バンクーバーオリンピックを見据えた取り組むべき課題
あるいは競技選手としてのモチベーションの維持の仕方について
語られていました

「勝ちたい」
という 競技者であれば当然もつであろう気持ちを
今の美姫ちゃんが剥き出しにすることは殆どありません
「何かを伝えるような 心に残る演技をしたい
その結果としてご褒美があれば嬉しい」・・・
「勝ちたい」気持ちが まったくないのであれば
ショーで演技を披露するプロスケーターになって
世界選手権のあと競技に戻ってきたりはしなかったはずです
心の底にある「勝ちたい」気持ちは
「しーちゃんと同じやつ獲りたい」の言葉のなかに
慎ましくも断固として息づいていると信じて疑いません

ただ いつもいつも表彰台の真ん中を目指す必要もないと考えます
言葉にするのは簡単ですが生身の人間には当然 好不調の波があり
それはあまりに過酷でしょう
大きな故障を抱えた 繊細な神経のもちぬしでもある美姫ちゃんには
なおさらだと思います
コンスタントに好成績をあげること
根のしっかりした選手になることを目標に
自分の身体と向き合いながらリハビリを含めたトレーニングに力をいれて
今季に臨んだ美姫ちゃんだからこそ 無理をせず
身体と心を労わり パワーの充電をしながら来季へと着実に歩を進めて
大切な舞台にこそ照準を合わせて欲しいと思います 



故障がなければ 充分な練習ができ着実に力をつけて
思い通りの結果を出すことも夢ではないでしょう
常勝することほど気分のいいものはないでしょうから
けれど もしも美姫ちゃんが 
出場する試合すべてで表彰台の真ん中に立てるスケーターだったとしたら
私は こんなに心惹かれることもなかったと思います

雨だれの音に耳をすませて何故か楽しい気持ちになったり
どんより分厚い雲に不安になったり
地面を叩く激しい雨と 響きわたる雷鳴に身をすくめたり
天使の羽のような雪が舞い落ちてきたり
と 一口に空といっても様々な表情があります
いつ見上げても同じ青空だったら
人が空に想いを馳せることはなかったに違いありません

美姫ちゃんの昨シーズンはどしゃ降りのようなものでした
けれど降り続く雨もやがて止む時がきます
空が いろんな顔を見せてくれるように

そして虹は 雨上がりにこそ美しい姿を見せてくれるのです

posted by マキティ at 22:59| Comment(18) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月25日

天は試練と引き換えに〜 安藤美姫に想う

『天は二物を与えず』 
天は1人の人間にそれほど多くの長所を与えることはしない という意味ですが
安藤美姫という女性に限っては
『天はニ物でも飽き足らなかったのか三物も四物も与えてしまった』
と云わざるを得ない そんな気がします

まず 女優さながらの美貌のもち主であることが 1 つ 
2 つ目として 人として美しくありたいという心の在り方 
さらに 3 つ目には 高い身体能力を持ち合わせていること
そして 4 つ目 これだけは余計でしたが 
天は与えてしまいました・・・・・・幾多の試練まで


まだ就学前と思われる小さい頃の写真を目にすることがあります
どの写真(画像)も目鼻立ちの整った可愛らしいお顔立ちをしているものばかりで
「この娘は美人になる」
と おそらく周囲の誰もが そう予見されたと思います
期待を裏切ることなく成長された この美しい人は
10 代半ばからすでに 日本人離れした手足の長さと共に
女性としての理想的なシルエットまで手に入れていました
光輝くような美しさはオーラを放ち ひときわ存在感があり
羨望の眼差し あるいは軽いジェラシーを含んだ目で
常に注目を集めることとなります

また 身体能力の高さは 超人的なものを授けられたのでしょう
15 歳を迎える直前 女子選手としては初めての 4 回転ジャンプに成功
( ISU 公式大会 )していることをはじめ
5 種類の 3 回転ジャンプを競技用 PG に入れ
難易度の高い 3 Lz+ 3 Lo のコンビネーションジャンプを
公式試合で何度も成功させています
「安藤選手の身体には歪みがない」
と地元のトレーナーのコメントにもあるように
トップ・アスリートとしての素質に恵まれた
まさに「フィギュアスケートをするために生まれてきた」
世界に羽ばたく逸材であると云えます

と ここまでだけなら
女性としての美しさだけでなく スケーターとしても高い身体能力に恵まれ
『天に二物を与えられた』この稀有な存在は
向かうところ敵なしの輝かしい競技生活が保証されたも同然でした

ところが美しいスケーターを待ち受けていたのは思いもよらぬ数々の試練でした

大切な人を失う哀しみは誰であっても辛いものですが
かけがえのない大きなぬくもりが突然消えた時
いつも傍で包み込んでくれていた柔らかな手が消えた時
励まし合い勇気づけてくれた小さな命が消えた時
眠ることも出来ない慟哭の夜が何日も何日もあったに違いありません
試練はそれだけにとどまらず
アスリートに怪我はつきもの では済まされない大きな故障を抱え
心ないバッシングという追い討ちまでかけられてしまいます
日本のフィギュアスケート界で ここまでメディアに翻弄された選手も
私の知る限りでは他に見当たらないほど・・・

しかし 天は
美しいスケーターに悪戯に試練を与えただけではありませんでした
往く手を阻む数々の試練は 歪むことなく卑屈にもならず
真っ直ぐで美しい心を育てる遠因にもなりました
弱者に手をさしのべる優しさや 
困っている人の役にたちたいという思いやりに溢れ
頑固なまでに生真面目で誠実なためか いい加減なことも出来ずに
いつも何かしら気持ちが張りつめている印象すらあります
人として美しくありたいと公言していましたが
人間としての心の在り方に 曇りのない純粋な切ないほどの美しさが感じられます

美貌と スケーターとしてのポテンシャルの高さと
乗り越えようともがいた幾多の試練と 自身と向き合ったからこそ磨かれた心と・・・

『天は試練と引き換えに より多くの恵みを授けた』

こうして安藤美姫は地上で最も魅力的な女性として
秘めた可能性を信じ 高みを目指して挑戦し続けようとしています


ひとつだけ美姫ちゃんに進言しておきたいことがあります

自分を磨くことに没頭しすぎて心身の疲労も多いと見受けられますので
過酷な競技生活で疲れた身体と 美しくも繊細な心を
労わってあげることを忘れないようにしていただきたいのです
故障した右肩のケアと 怪我をしない身体づくりが出来る環境を整え
心にも身体にも パワーの充電を怠らなければ
必ず思い描いた未来が待っていてくれるはずです

今季 そして来季に向けて

〜眩いばかりに輝きますように〜

posted by マキティ at 23:27| Comment(4) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月15日

・・・なんでやねん?!

現行の採点方式について 
かなり突っこんだ指摘をされているのを見かけることがあります
皆さん其々の観点から詳細に記されていて なるほどと思う事もあります

judge の方々は資格をとるためにセミナーに参加し
実地テストに合格すること 必要年数の経過等の長い道程を経て
国際大会の judge になるそうです

また フィギュアスケートに限らずアスリートの皆さんは
厳しい練習に明け暮れ 広域に及ぶ移動をくり返し 
緊張のなか試合に臨んでいます
疲労困憊 過酷な日々であろうと想像します
ましてや大きな故障まで抱えている者にとって
その苦痛と困難はどれほどのものかと胸の痛む思いがします

過酷な日々に身をおき精一杯の演技を魅せてくれるスケーターと
長い時間をかけて培ったプロフェッショナルな「目」でもって出された
judgement には敬服することはあっても
生半可な知識で発言することには躊躇せざるを得ませんでした

冒頭に記した 其々の観点からの詳細な記事というのは
フィギュアスケートの世界を細部にまでわたって深く理解した上で
採点方式についても真摯な姿勢で記されている方のサイトのものでした

ですから この blog では差控えるというのが正解なのだろうと思います
すべてのルールが頭に入っているわけではありませんし
美姫ちゃん応援 blog として相応しい内容になるとも思えないからです



・・・ですが

・・・回転不足

・・・なんでやねん?! ( ここだけ関西弁になることをお許し下さい
              何故?みたいな緩い感覚ではなかったので )

スケアメでも中国杯でも回転不足がとられてしまいました

回転が 1/4 以上足りない場合に回転不足とされる 即ち
1/4 以下の不足であれば認定されるということです
1/4 とは 90 度です
(大雑把に云えば東を向くべきところを南に向いているのが回転不足です)
1/4 と定めているのであれば 例えば 91 度なら当然足りていませんが
 89 度足りない場合は認定されるべきところのはずです
ところが現行では ほんの少しでも足りなかっただけで回転不足と判断され
GOE で減点がつき
おまけにダウングレードされて( 2 重減点 )
大きな痛手を負うことになります

映像を再生して確認するとはいえ人間の目視での判断 
それも1方向からだけの

分度器をもって測って欲しいとまでは要求しませんが
ほんの少しの どう見ても優に 1/4 におさまる不足を
2 重減点されては納得がいきません

「ほんの少しでも足りない回転は減点の対象とする」
といった制度上の改正が必要なのか
「1/4 以下の不足は認める」が正常に機能するのか
などと それこそ「足りない」頭が噴火しそうなくらい考えてしまいました

こんな稚拙な bloger ですら疑問に感じた GP シリーズの採点基準でした



と 結局 口を開いてしまいました
記事中に間違った解釈 不適切な部分があるかもしれませんし
また 部外者が判りもしないで余計なことを云うなと
お感じになられるかもしれませんが
一般人ゆえの素朴な感想として どうかご容赦願いたいと思います
そして
採点方式が選手の皆さんに戸惑いを与えることがないよう望みます
 
posted by マキティ at 00:03| Comment(6) | TrackBack(0) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月10日

2008 カップ・オブ・チャイナ

GP シリーズ第 3 戦は中国杯(カップ・オブ・チャイナ) 
美姫ちゃんとしては今季 2 戦目となります

SP「 The Chairman's Waltz 」のスターティング・ポーズは   
奥ゆかしい日本女性の佇まいを想わせ
伏目がちながらも強い意志を感じさせる表情でした

冒頭の 3 Lz+3 Lo は鮮やかに決まりましたが
新しく取り入れたステップからの 3 F が回転不足となり
着氷でバランスを崩してしまいます
続く 2 A は難なく決め ジャンプはここまで
SpSq(スパイラルシークエンス)は Lv 3
FSSp(フライング・シットスピン)は少し乱れて Lv 2
SlSt(ストレートライン・ステップシークエンス)Lv 3
CCoSp(チェンジフット・コンビネーションスピン)Lv 4
LSp(レイバックスピン)Lv 2 とし 得点は 59.30 で 2 位という結果

SlSt では 風雨に翻弄されながらも
気高く強く生きる「花」を 力強いステップで表現し 
途中 Judge 席の前あたりで見せた「タメ」には
ゾクッとするような色香が漂っていました
昨シーズンの sexy とは違う 儚げでありながらも凛とした色香でした

滑り終えて髪が少し乱れたエンディングの姿は
スターティング・ポーズと同じ佇まい 
それはまるで嵐に耐えぬいてなお そこに咲いている一輪花のようでもありました

SP 当日の美姫ちゃんは体調が悪かったそうです
キス&クライでは元気なく見え
またモロゾフコーチも押し黙ったままで ただならぬ気配さえ感じましたが
後から見た海外の映像では普段と変わらない様子で言葉を交わしていました
日本の TV では その部分は放映されなかったので
余計な心配をしてしまいました(笑)

翌々日の FS は「 Giselle 」(ジゼル)です

最初の 3 T+3 Lo は決まった と思いましたが回転不足でした
そして今大会も 4 S は回避し 3 S を余裕をもってクリア
続く 3 F は回転不足でした
CCSp(チェンジフット・キャメルスピン)「ドーナツスピン」の挑戦は Lv 4
笑顔での SpSq は Lv 3
得意の 3 Lz にミスが出てしまいますが
3 Lz+2 Lo, 3 Lo, 2 A+2 Lo+2 Lo と決めていきます
CCoSp (スピン)Lv 3
SlSt (ステップ)Lv 3
FCCoSp(フライングキャメル・コンビネーションスピン)Lv 4 でまとめ
FS の得点を 111.58 とし Total 170.88 で総合順位 2 位となりました

進化した「 Giselle 」 この日もステップで魅せてくれました
ステップに入る時の柔らかな笑顔もそうですが
後半の気合の入った表情は 瞬間ジゼルになりきった顔でした
きっと今後 さらに進化した「 Giselle 」を魅せてくれると確信しました

スケアメでは「ジャンプの安藤復活」を
中国杯では「表現の安藤復活」を感じた大会でした
シリーズファイナルに進むことが出来たら
その時こそ両方で新しい美姫ちゃんに出会えるのかもしれません

表彰台での美姫ちゃんは 晴々とした穏やかな笑顔でした
大きなミスなくシリーズ 2 戦を終えた安堵感からか
この日の笑顔には 心からホッとしました

また 外国人記者のインタビューで荒川静香さんのことを聞かれて
「彼女と同じメダルを獲りたい」と応えていたそうです

「しーちゃんと同じやつ獲りたい」の気持ち
この気持ちが美姫ちゃんのなかに今もしっかり生きていることに
何よりも嬉しく思いました


追記
さて 採点方式について あまり触れたくはないのですが
何か釈然としないというか 不満が残ってしまいました
そのことに関しては次回にでも お話したいと思います

posted by マキティ at 00:04| Comment(14) | TrackBack(1) | 安藤美姫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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